さて続きです。シーズン前から新プロお披露目までは「誰誰がどの曲で!?」と盛り上がりますけど、曲が判明したり試合で初めて観たりするとオタ同士で「これは何を表してるの?」って話をしませんか?ほら、マスコミが判を押したように選手に聞く「これは何をテーマに?」って奴です。
例えば去年の町田選手だったら、濃いオタさんたち関係する本を片っ端から読破してたじゃないですか。「白夜行」「エデンの東」は勿論のこと「美学講義」まで手を出しましたという強者もいて。好きなスケーターがこのプログラムにどんな思いを込めて滑っているんだろう?と知りたくなるのはファンの性ですよね。
映画音楽なら映画を、ミュージカルやバレエなら舞台を、クラッシックならその作品や作者をと、あらゆる角度から情報集めてスケーターのインタも検証してって「ああ、これは恐らくこういう思いを込めて滑ってるんだーーうっとり」ってみなさんもやりますよね?
まぁ似たようなことをしょっちゅう掲示板で話してた訳ですよ。仲の良い投稿者さんたちと。んでもって時は2008-2009シーズンに遡ります。
Yahoo!掲示板にトシさんという方がいらっしゃいまして。私この方大好きでね。尊敬してて、私がヨナファンになったのってトシさんのおかげなんですよね。トシさんのヨナ愛溢れる発言を聞いていたらいつの間にか私もヨナファンになっていたという。笑。
この方非常に映画や舞台に精通してらっしゃって、お話伺うと私が小劇場に通ってたのの少し前の世代の頃から芝居観てる方みたいでした。黒テントや第七病棟なんかのあたり?天井桟敷をリアルで観てたかはわかんないんですけど、夢の遊眠社とかの第三世代の前、小劇場ブームがおこる前からご覧になっていたんだと思います。
またねー古い映画もよくご存知でね。浅田選手のEX「Por una cabeza」ですけどね、あれ私パチーノの「セント・オブ・ウーマン」で流れてたなーなんて思ってたら、大元の映画をご存知でね。「あれは『首の差で』って歌で、女性を争って首の差でやられちゃったよ、って洒落た大人の恋の駆け引きの歌なんだよね。」って。えーーー!なんでそんなこと知ってるの?その映画みたんですか?と驚きました。この映画なんですけども。
またある時は劇団新幹線ね、古田新太とか所属してるとこ。その新作で堤真一も出てた舞台があって、観たよーーって感想を教えていただいたんですけどこれがまた…私だけが読んでるのもったいないからどこかに発表してもいいですか?と思わず言っちゃったくらいです。それくらいトシさんの審美眼に惚れてるんですよ!ってすぐ脱線するし。
そのシーズン、浅田選手のFSは「仮面舞踏会」ヨナは「ミス・サイゴン」でした。(勘違いしてました。訂正します。このシーズンのヨナのFSは「シェヘラザード」でした。「ミス・サイゴン」はこの前年でした。)ある時トシさんがヨナトピでこの「ミス・サイゴン」の分析をしたんです。(この分析が投稿されたヤフー掲示板のヨナトピは今は無いので、いつの投稿か確認できません。)
Yahoo!掲示板って面白い投稿者さんが結構いてね(その中で今現在もネット界隈を同じハンドルネームでウロウロしてんのってバルタントモゾウさんぐらいしかもういないですがw)うわーーって話し沢山聞けたんですけど、その中でも忘れられないのがトシさんの「ミス・サイゴン」評とアヤカさんの歴代シェヘラ楽曲分析なんですよね。アヤカさんのはご本人にお願いしてコピー頂いたんすけど、トシさんのはうっかり保存し忘れちゃって、トピが落ちた今どこ探しても見つからないんです…だれか持ってないですか?
どんなのかというと、振付や要素に合わせてミス・サイゴンの物語をあてていくんですよ。私ミス・サイゴンは初演を観ただけでうろ覚えなんですけど、キムがクリスと出会って、恋をし、サイゴン陥落の日にクリスと別れ、でもキムの体の中には新しい命が…ってこれ第一幕ですよね、そのストーリーと一緒にプログラムの解説をしてくれてるんですよ。コレが凄くて。…あぁ、そもその凄さを書けない自分がもどかしい。トシさん曰く「また愛は生まれる」というテーマにピッタリだ、というラストのポーズまできっちり解説してくださいました。
私なんかアレですよ、ミス・サイゴンといえば本田美奈子と市村正親と一幕の終わりにバラバラ降りてくる本物のヘリコプターしか覚えてないもん。笑。芝居もスケートも両方しっかり観てないと書けないよ…勿論当時そこにいた人たちはそのミス・サイゴン評を絶賛しててね。
で、私トシさんにお願いしたんです。「真央ちゃんの仮面舞踏会もそんな風に分析してもらえませんか?」と。
うわ…まだ導入…一旦切ります。つづく。