タラソワとマオの黒-仮面舞踏会私論-実はYahoo!掲示板のお話【3】

もう10月ですねこんばんは。

ここまで時間が経っちゃうとどの面下げて…という気もしないでもないですが。9月に入ってから…10月に入ってから…とずっと気になっててここで再開しないと二度とやんない気がしてなんとか戻ってきました。申し訳ないです。顔を赤くしながら小声で続きを書きたいと思います…面目ない…

***

さて。「真央ちゃんの仮面舞踏会も分析して!」という私の図々しいリクエストに答え、トシさんは紙芝居屋トシに変身しました。どういうことかというと、「みんなそもそも仮面舞踏会の話って知ってる?」「知らない」「じゃ、まずそれを説明してあげるよ。では紙芝居屋トシの仮面舞踏会はじまりはじまり~」とおふざけを入れながら説明して下さったんですよ。

YouTubeにあったバレエ映画の「仮面舞踏会」の動画を例に挙げつつストーリーを紙芝居っぽく紹介する感じで。「あるところに嘗て極悪非道の賭博師アルベーニンという男がおった。それが純粋無垢なニーナと出会い結ばれてべべんべん」…だいぶ違うな。

紙芝居風を再現するのは無理なので、ざっくり仮面舞踏会のストーリーをご紹介します。

***

主人公はアルベーニン。若いころは賭博に夢中になっていたが、今は結婚して愛する妻ニーナと二人すっかり落ち着いた生活をしている。ある日アルベーニンはあるお屋敷にやってきた。そこでは賭場が開かれていて、若い男が負けが込んで絶体絶命に。その男はズヴェズジチ公爵。賭博から足を洗ったはずのアルベーニンはふと気まぐれを起こし、公爵に代わり勝負を打って彼の負けを取り戻してやる。危うく無一文になるところだった公爵はアルベーニンに多大な感謝をする。

その日別のお屋敷で仮面舞踏会が開かれていた。面々はそこに移動。公爵はそこで出会った仮面の女に一夜の恋を仕掛けられ、夢中になってしまう。公爵は仮面の女に仮面を取るよう懇願するが女は取り合わない。せめて記念の品をとしつこく迫る公爵に仮面の女はソファの陰に落ちていた腕輪を証として渡してしまう。声をかけてきたアルベーニンに公爵は仮面の女との情事のしるしとその腕輪を見せた。アルベーニンはそれを手に取り愕然とする。なぜならそれは妻ニーナに彼が贈ったものだから。

屋敷に戻るとニーナはまだ仮面舞踏会から帰ってきていなかった。やっと戻ったニーナに腕輪のことを問い詰めるアルベーニン。まったく心当たりのないニーナは却って頓珍漢な答えをしてしまう。「どこかに落としてしまったのでしょう。似たようなものを探してくるわ。」ニーナの不貞をアルベーニンは確信する。

仮面の女はシュトラーリ男爵夫人。名誉を失うことを恐れてあの仮面は自分だと、腕輪は小細工に渡したとは口が避けても言えない。男爵夫人邸に訪れたニーナ。そこにズヴェズジチ公爵。会話の中で公爵はあの仮面の女がニーナだと誤解してしまう。ニーナはまったくなんのことかわからない。男爵夫人は保身のために真実を告げることができない。

ニーナの元に公爵からの手紙が届く。それを目にしたアルベーニンは妻・ニーナの相手が自分が賭博で救ってやった公爵だと知る。嫉妬に狂ったアルベーニンは復讐のため公衆の面前で公爵を侮辱し、公爵の名誉を失わせる。

その後夫婦で参加した舞踏会で出されたアイスクリームにアルベーニンは毒を盛る。何も知らないニーナはそれを受け取りすっかり食べてしまう。屋敷に帰ってすぐ苦しみだすニーナ。それを冷徹に見下ろすアルベーニンに「私は潔白」と最後まで言いながら息絶える。

その様子に疑念がわくアルベーニン。もしや本当にニーナは何もしてないのでは?そこに現れた公爵によってことの真相が明かされ、ニーナの無実を知ったアルベーニンは正気を失ったのであった。それにより公爵の名誉が雪がれることも永久になくなってしまった。

(注:名誉を回復するには決闘しかないのですが、狂ったアルベーニンとは決闘できないので公爵は名誉を永遠に失ったママとなります。男爵夫人は社交界を去ります。実際の生死にかかわらず主要人物は全て社会的に死んでしまったという実に暗いお話でした。おしまい。)

***

他にも重要な登場人物がいるのですが、あんまり詳しく書くとどんどん長くなるので主要人物にしぼりました。ま、こんな話だよってことで。

その時トシさんが例として紹介してくれたバレエ映画はいくつかの動画に分かれてUPされていました。ひと通り説明した後で「ニーナ役のダンサーはどこかで見たことがある。名のあるプリマの若いころだと思うのだが誰だろう?」「この動画にはいくつかシーンが抜けている。音楽を考えるとあるべき舞踏会のシーンが見当たらない」と仰っていました。

その時は聞き流していましたが、後日私はこのバレエ映画のDVDを入手することができ、確認すると確かにトシさんの指摘の通りUPされていた動画は群舞のシーンが幾つか抜けていました。そしてニーナ役は若き日のスヴェトラーナ・スミルノワ…トシさん…どんだけ凄いの…

これで私がトシさんに心酔する訳がお分かりいただけたでしょう。ま、こんなのは一端なんですけどねw

ひと通り説明したあとにトシさんはこう言いました。

「仮面舞踏会には幾つかパターンがあって、ニーナが不貞を犯していたという解釈も存在する。だけど浅田選手が演じているのがこの戯曲『仮面舞踏会』のニーナならば、彼女の衣装が黒であるはずがない。黒はありえない。だからプログラムの読み解きはできないよ。」

続けてこの動画を紹介し、

「これも女性は黒の衣装だけれど、これで物語の世界を描いているなら彼女は男爵夫人ということになるだろうね。或いは物語関係なく仮面舞踏会でダンスを踊っている男女というだけなのかもしれない。でもそんなことはいいじゃないか、こんなに素敵なダンスなんだから。」

そこでトシさんの解説は終了し、掲示板は異なる話題に移っていきました。

私はそれからずっと「黒はありえない」と言ったトシさんの言葉が引っかかってました。「寧ろ黒で正解なんじゃ?」そう思っていた根拠はおぼろげながらあったものの、話題が変わった掲示板では考えをまとめることができず、形にならないままモヤモヤし続けたのです。

そしてそれから一年後、ある人の出現によって私は掲示板でまた仮面舞踏会の話をすることになりました。

(つづく)

 

 

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  1. 2017.04.03

    お礼とお詫び
  1. ムーミンママ 2014.10.02 4:07am

    こんばんは。
    通りすがりの小劇場、フィギュア好きの者です。
    待ち続けた甲斐あって続きが読めて嬉しいです。
    続きも楽しみにしています。がんばって下さい。

  2. はぴらき 2015.01.04 5:40am

    ままくま様、お久しぶりです!

    面白い記事ありがとうございます。
    ぜひとも続きを書いて下さいませ。
    楽しみにしておりますわ。

  3. とりいそぎ 2015.01.08 7:41pm

    はじめまして。
    興味深く読ませていただいてます。
    どう書けばよいか、、
    「時々黒猫」というブログに
    toshiさんという方が、最近コメントされています。
    もう既にご存知だったり、
    別人かもだし、余計なお世話でしたら
    ごめんなさい。

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